WEBマーケティング会社を経営して19年。中小企業のマーケティング支援を中心に、様々な企業のブランディング課題に向き合ってきました。その中で、感情マーケティングの効果測定ほど「言葉にしづらい課題」を抱えた相談は他にありません。
「良い広告だった」「感動した」「泣けた」——確かにそうかもしれません。でも、経営会議でそのまま報告できますか? どれだけの問い合わせ増につながったのか、LTV向上に寄与したのか、指名検索が増えたのか。そこまで言語化できないと、次の予算は通らないんですよね。
しかし、これは決して珍しい悩みではありません。「測れないものは改善できない」——この言葉の通り、感情マーケティングを「感覚の世界」のまま放置してしまうと、施策の比較もROIの説明も困難になります。そして最終的に「映える施策」が勝ってしまう。これでは本末転倒です。
当編集部では、世界的エンタテインメント企業で35年超のブランドマネジメント経験を持つ専門家の知見をもとに、感情マーケティングの効果測定を体系化してきました。実際に、世界のマーケターは測定手法への投資を強化しており、米国では87.5%が今後1年で測定手法への投資を増やす意向を示しています(参考:Max Willens 「Ad Measurement Trends H2 2025」|2025|米国マーケターの87.5%が測定手法に投資増)。本記事では、「短期×長期」「定量×定性」「チャネル横断」で感情的KPIを設計し、ダッシュボード実装から因果検証・ROI算出まで踏み込む実務手順を解説します。
19年間、数値で説明責任を果たし続けてきた経験から言えるのは、感情は測定できるということです。そして、その測定結果を意思決定に接続できれば、感情マーケティングは「投資に値する戦略」になります。
それでは、全5章にわたって、感情マーケティングの効果測定を実務レベルで学んでいきましょう。
第1章:感情マーケティング効果測定の基本
1-1 なぜ効果測定が難しいか
感情マーケティングの効果測定が難しい理由は、明確に構造化できます。まず、目に見えないという点。好感度や共感、ブランドへの愛着といった感情は、売上のように即座に数値化できません。
次に、因果が長期・間接的である点。今日の感動CMが、半年後の購買につながるかもしれません。あるいは、SNSでのポジティブな体験が、1年後のリピートに影響するかもしれません。この時間的なラグが、効果の帰属を複雑にします。
さらに、複数タッチポイントで希釈されるという課題があります。顧客は、CM→SNS→店頭→Webサイトと、様々な接点でブランドに触れます。どの接点での感情体験が最終的な購買につながったのか、単純に特定することはできません。
これらの構造的な難しさに対し、ブランドマネジメントの評価理論では「見える指標と見えない指標」「経済的視点と消費者的視点」という二軸で整理することが提唱されています(参考:AFP BBNews「カンターブランドZ 2026 日本ブランドランキング発表」|2026|トップ50合計ブランド価値27%増、総額2,860億ドル)。
この二軸の考え方を導入すると、感情マーケティングの測定は「短期施策の即時反応(見える)」と「長期的なブランド構築(見えにくい)」の両面で設計する必要があることが分かります。
1-2 効果測定の2つの視点(短期×長期)
感情マーケティングの効果は、短期(施策レベル)と長期(ブランドレベル)の両面で測定しなければなりません。
短期施策の指標としては、エンゲージメント率・視聴完了率・広告想起率・直近の行動変化(CTR・問い合わせ・来店)などがあります。これらは、施策実施後の数日〜数週間で把握できる「速効性のある指標」です。
一方、長期的なブランド指標には、好感度・ブランドロイヤルティ・LTV(顧客生涯価値)・推奨行動(NPS・UGC)などが含まれます。これらは、数ヶ月〜年単位で蓄積され、顧客との関係性の深さを示します。
どちらか一方だけでは不十分です。短期指標だけを追うと「バズったけど売上につながらない」という事態に陥りますし、長期指標だけを見ていると「今期の予算が正当化できない」という問題に直面します。
この点で、感情マーケティングの評価には「総合的な視点」が不可欠です。短期の成果で経営層を納得させながら、長期的なブランド資産の構築も同時に測定していく——この両立こそが、感情マーケティング効果測定の要諦なのです。
この短期と長期のバランスの重要性は、英国の広告業界団体IPAの研究でも示されています。彼らの分析によると、最も効果的な広告投資の比率は、長期的なブランド構築活動に60%、短期的な販売促進活動に40%を割り当てることだとされています。このデータから専門家として言えるのは、多くの企業が短期的なAction(行動)指標に偏りがちな中で、長期的なPerception(認識)やConnection(絆)への投資こそが、持続的な事業成長の鍵を握るということです。
感情マーケティングの全体像と基本原則については、ピラー記事である「なぜ響かない?感情マーケティング完全ガイド|5原則・5ステップで成果を最大化する戦略」で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
1-3 測定の全体フレーム:EMPACT
当編集部では、感情マーケティングの効果測定を体系化するために「EMPACT」というフレームワークを開発しました。これは、6つの測定領域の頭文字を取ったものです。
- Engagement(関与):視聴完了率、滞在時間、エンゲージ率
- Memory(記憶・想起):広告想起、純粋想起、メッセージ想起
- Perception(認識・印象):好感度、信頼度、感情形容詞
- Action(行動):CTR、CVR、問い合わせ、来店
- Connection(絆・ロイヤルティ):NPS、リピート率、LTV
- Transformation(変容):口コミ、紹介率、ブランドスイッチ
このフレームワークの特徴は、短期から長期への連鎖を可視化できる点にあります。例えば、Engagement(関与)が高まれば、Memory(記憶)に定着しやすくなります。Memory が強化されれば、Perception(印象)が向上し、最終的に Action(行動)につながります。そして、繰り返しの Action が Connection(絆)を育て、Transformation(変容=推奨行動)へと発展していくのです。
このEMPACTフレームワークは、著名なブランド論の大家であるデイビッド・アーカーが提唱した「ブランド・エクイティの4要素」(ブランドロイヤルティ、ブランド認知、知覚品質、ブランド連想)とも深く関連しています。例えば、「Memory(記憶)」は「ブランド認知」に、「Perception(認識)」は「知覚品質」や「ブランド連想」に、「Connection(絆)」は「ブランドロイヤルティ」に直接的に対応します。EMPACTは、これらブランド資産がどのように形成されていくかを、より時系列的かつ施策レベルで測定可能にする実践的なフレームワークなのです。

EMPACTは、チャネル横断で感情的KPIを拾えるように設計されています。次章では、この6領域それぞれについて、具体的な指標の設定方法を詳しく見ていきましょう。
第2章:感情的KPIの設定(EMPACT)
本章では、EMPACTフレームワークの6つの領域それぞれについて、設定すべきKPIを解説します。まずは全体像として、各領域の代表的なKPIと測定方法を一覧で確認しましょう。
EMPACTフレームワーク別・主要KPIと測定方法一覧
| EMPACT領域 | 主要KPI | 測定方法・ツール例 | 測定視点 |
|---|---|---|---|
| Engagement (関与) | 視聴完了率、滞在時間、SNSエンゲージ率 | YouTube Analytics, GA4, SNS管理画面 | 短期 |
| Memory (記憶・想起) | 広告想起率、純粋想起率 | ブランドリフト調査, ブランドトラッキング調査 | 短期〜中期 |
| Perception (認識・印象) | 好感度、信頼度、感情形容詞 | 定量アンケート, 感情形容詞リスト | 中期 |
| Action (行動) | CVR(コンバージョン率)、問い合わせ数、来店数 | GA4, 広告プラットフォーム, CRM | 短期 |
| Connection (絆・ロイヤルティ) | NPS、リピート率、LTV | NPS調査, CRMデータ分析 | 長期 |
| Transformation (変容) | UGC件数、紹介率 | ソーシャルリスニングツール, CRM | 長期 |
それでは、EMPACTの各領域について、具体的なKPIと測定方法を詳しく見ていきましょう。
2-1 Engagement(関与)
何を測るか:Engagementは、顧客がコンテンツにどれだけ「関与」したかを示す指標です。
- 動画: 視聴完了率
- Webサイト: 滞在時間、スクロール深度
- SNS: エンゲージ率(いいね・コメント・シェア)、リアクション種別(❤️😢😂など)
取得方法:
- YouTube、Instagram、TikTokなどの媒体管理画面から視聴完了率やエンゲージ率を取得
- Google Analytics 4(GA4)でページ滞在時間やスクロール率を計測
- ヒートマップツール(Clarity、Hotjarなど)で注目箇所を可視化
目標設定の考え方:業界平均や過去比較をベンチマークとします。例えば、Instagramのエンゲージメント目安は3〜5%程度とされていますが、自社のフォロワー層や業種によって大きく変動するため、自社ベンチマークの検証が必須です。
具体的なSNSでの目標設定や戦略については、「『いいね』を売上に変える!SNS感情マーケティング戦略」で詳しく解説しています。
注意点:エンゲージメントは「量」だけでなく「質」も重要です。例えば、炎上によるコメント急増は数値上は「高エンゲージメント」ですが、ブランドにとってはマイナスです。センチメント分析(後述)と併用して、ポジティブな関与かどうかを確認しましょう。
2-2 Memory(記憶・想起)
何を測るか:Memoryは、施策やブランドがどれだけ「記憶」に残ったかを測る指標です。
- 広告想起率(該当広告を覚えているか)
- 純粋想起(特定カテゴリで真っ先に思い浮かぶブランド)
- メッセージ想起(伝えたいメッセージが正しく記憶されているか)
取得方法:
- 事後アンケート:広告接触後に「この広告を見たことがありますか?」と質問
- ブランドトラッキング調査:定期的に「○○といえば、どのブランドを思い浮かべますか?」と質問
- 第三者機関の調査データ(電通「ジャパンブランド調査」、日経BP「ブランド・ジャパン」など)
目標設定の考え方:ブランドリフト調査では、広告接触群と非接触群で想起率を比較します。マクロミルの解説によれば、各群で最低数百、理想は数千のサンプルを確保することが推奨されます(参考:マクロミル「ブランドリフト調査とは?メリットや実施方法、注意点を解説」|2023|サンプル目安:各群最低数百、理想は数千)。
注意点:「想起率」だけでなく「想起内容」も確認しましょう。間違ったメッセージが記憶されていては意味がありません。自由記述欄を設けて、どんな印象を持ったかを定性的に把握することも重要です。
2-3 Perception(認識・印象)
何を測るか:Perceptionは、ブランドに対する「印象」や「感情」を測る指標です。
- 好感度、信頼度
- 感情形容詞(「温かい」「革新的」「信頼できる」など)
- ブランドパーソナリティの一致度
取得方法:
- 定量アンケート:「このブランドに好感を持ちますか?」(5段階評価)
- 感情形容詞リスト:複数の形容詞を提示し、当てはまるものを選んでもらう
- ブランドパーソナリティ診断:Aaker’s Brand Personality Scaleなどのフレームワークを活用
ブランドマネジメントの理論では、顧客を「友達」として捉え、親近感や信頼感を重視する視点が提唱されています。この視点を質問票に反映させると、例えば「このブランドは友達のように感じますか?」といった設問が有効です。
目標設定の考え方:好感度や信頼度は、業界や競合と比較してベンチマークを設定します。ただし、絶対値よりも「前回比での向上」を重視する方が実務的です。
注意点:Perceptionは文化や世代によって大きく変動します。Z世代とミレニアル世代では「信頼」の定義が異なる場合もあるため、セグメント別の分析が必須です。
2-4 Action(行動)
何を測るか:Actionは、感情訴求が「具体的な行動」にどれだけつながったかを測る指標です。
- CTR(クリック率)
- CVR(コンバージョン率)
- 問い合わせ数
- 来店計測
- 資料請求数
取得方法:
- Google Analytics 4やGoogle Tag Managerでイベント計測
- 広告プラットフォーム(Google広告、Meta広告)の管理画面
- CRMシステムやMAツールでの行動ログ追跡
A/Bテストでの差分測定:感情訴求の効果を測るには、価格訴求ではなく感情訴求を変更したA/Bテストが有効です。例えば、「機能を羅列したコピー」vs「感情に訴えるストーリー」で、どちらがCVRが高いかを比較します。
感情訴求広告の効果に関しては、IPAの報告で「感情中心キャンペーンは利益で約31%増、理性中心は約16%増」という比較データが示されています(参考:ブランド塾「「なぜ売れる?」感情マーケティングとは|顧客の心を掴む心理学5原則と売上23%UPの法則」|2026|IPA引用:感情中心+31% vs 理性中心+16%)。ただし、これは特定条件下での比較であり、自社での検証が必要です。
注意点:Actionだけを見ると「短期的な売上」に偏りがちです。次の Connection や Transformation と合わせて、長期的な顧客価値も評価しましょう。
詳細な戦略設計については、「なぜ顧客は離れる?感情マーケティング戦略で「断絶体験」をなくす【3つの柱とFEEL】」で解説しています。
2-5 Connection(絆・ロイヤルティ)
何を測るか:Connectionは、顧客とブランドの「絆」や「ロイヤルティ」を測る指標です。
- NPS(Net Promoter Score)
- 感情的ロイヤルティ(独自尺度)
- リピート率
- LTV(顧客生涯価値)
取得方法:
- NPS調査:「このブランドを友人に勧める可能性は?」(0〜10点)
- リピート率:CRMデータから再購入率を算出
- LTV計算:平均購入単価 × 購入頻度 × 継続期間
【深掘りコラム】なぜNPSだけでは「感情の絆」を測れないのか?NPSは「推奨意向」という未来の行動を問う優れた指標ですが、それだけで顧客との感情的な絆のすべてを測れるわけではありません。例えば、他に選択肢がないために「仕方なく」推奨する顧客と、心からブランドを愛して推奨する顧客のスコアが同じになる可能性があります。この”NPSの罠”に陥らないためには、NPSのスコアだけでなく、その理由を問う自由記述の定性分析や、本記事で紹介した感情形容詞(Perception)、UGCの質(Transformation)といった多角的な指標を組み合わせることが不可欠です。NPSはあくまで絆を測る一つの「入口」であり、その背景にある感情の深さを探ってこそ、真のロイヤルティが見えてくるのです。
日本市場でのNPS適用に関する注意:学術研究では、NPSが日本市場でそのまま適用される際に応答スタイルの影響を受ける可能性が指摘されています。PSJ(Promoter Score Japan)のような日本市場向けの尺度も提案されています(参考:Tatsuya Kimura「New Customer Satisfaction Index for the Japanese Market:From Net Promoter Score to Promoter Score Japan」|2026|PSJ提案、Abstract観察:中央値約6で交差、推奨頻度5で増加)。ただし、詳細な閾値定義は全文確認が必要です。
目標設定の考え方:NPS自体の絶対値よりも、「前回比での向上」や「競合との比較」を重視します。また、LTVの向上をゴールに設定し、感情施策がどれだけLTV向上に寄与したかを測定します。
感情マーケティングが顧客ロイヤルティに与える影響については、今後の記事「感情マーケティングとロイヤルティ(記事No.63)」でさらに詳しく解説予定です。
2-6 Transformation(変容)
何を測るか:Transformationは、顧客が「推奨者」に変容したかを測る指標です。
- 口コミ件数、紹介率
- UGC(ユーザー生成コンテンツ)件数
- ブランドスイッチ率
- 価格感応度の低下
取得方法:
- ソーシャルリスニングツール(Brandwatch、Statusbrewなど)でメンション数やセンチメントを追跡
- 紹介プログラムの利用状況をCRMで計測
- UGCキャンペーン(ハッシュタグ投稿など)の投稿数をカウント
注意点:推奨行動(WOM/UGC)は季節性や話題性の影響を強く受けます。例えば、クリスマスシーズンは自然とUGCが増えやすいため、前年同月比での評価が適切です。また、「バズ」と「持続的な推奨」を区別することも重要です。
目標設定の考え方:「単発のバズ」ではなく、「継続的な推奨行動」を育てることを目標にします。UGC件数だけでなく、投稿の質(ブランドへの肯定的な言及、詳細なストーリーなど)も評価しましょう。
第3章:効果測定の具体的方法
感情マーケティングの効果を測定するには、多様なアプローチがあります。以下の表で、主な手法の特徴と目的を比較し、自社に合った方法を選ぶ参考にしてください。
主な効果測定手法の特徴比較
| 手法分類 | 具体的な手法 | 主な目的(明らかにできること) | コスト・工数目安 |
|---|---|---|---|
| 定量調査 | ブランドトラッキング調査 | ブランド認知・好意度などの定点観測 | 中〜高 |
| 広告効果調査(ブランドリフト) | 広告接触による態度変容の差分測定 | 中 | |
| 顧客アンケート(NPS/CS) | 顧客満足度や推奨意向の把握 | 低〜中 | |
| 定性調査 | 1対1インタビュー / FGI | 「なぜ」そのように感じたかの深掘り | 中 |
| 感情分析(表情・生体反応) | 無意識下の感情反応の可視化 | 高 | |
| デジタル分析 | GA4 / ヒートマップ | Webサイト上のユーザー行動の可視化 | 低〜中 |
| ソーシャルリスニング | SNS上の口コミ・評判・センチメント分析 | 低〜中 | |
| A/Bテスト | クリエイティブや訴求別の効果比較 | 低 | |
| 統合分析 | メディアミックスモデリング(MMM) | チャネル横断での売上貢献度の統計的推定 | 高 |
ここからは、EMPACTで設定したKPIを実際に測定するための具体的な手法を、4つのカテゴリーに分けて解説します。
3-1 定量調査
定量調査は、感情マーケティングの効果を「数値」で把握するための基本手法です。
- ブランドトラッキング調査
月次または四半期ごとに、認知・想起・好意・購入意向などを定点観測する調査です。調査設計では、サンプルサイズ(各群最低数百〜数千)、対象属性(年齢・性別・地域)、質問票の内容を明確にします。
電通の「ジャパンブランド調査2025」では、20カ国・地域、合計12,400名を対象としたオンライン調査で、認知・イメージ・購買傾向を測定しています(参考:電通「電通、世界20の国・地域を対象に「ジャパンブランド調査2025」を実施」|2025|調査対象20カ国・地域、サンプル12,400人)。 - 広告効果調査(ブランドリフト)
広告接触群と非接触群を無作為に分け、同一アンケートで認知・好意・購入意向の差分(リフト)を算出します。これにより、広告施策が実際にブランド指標を「持ち上げた」かを検証できます。 - 顧客アンケート(購入後/NPS/CS)
購入後アンケートでは、「なぜこの商品を選びましたか?」といった購買理由を聞き、感情訴求がどの程度影響したかを把握します。NPSやCS(顧客満足度)調査も定期的に実施し、長期的な関係性の変化を追跡します。
3-2 定性調査
定性調査は、数値では捉えきれない「なぜ」を深掘りするための手法です。
- 1対1インタビュー
顧客一人ひとりに対面またはオンラインでインタビューを行い、感情の帰属(どの体験が感情を動かしたか)と理由(なぜその感情が生まれたか)を深掘りします。特に、「このブランドを選んだ決め手は?」といった質問で、感情的な要因を引き出します。 - FGI(フォーカスグループインタビュー)
5〜8名程度のグループで議論を行い、グループ・ダイナミクス(他者の意見に触発されて生まれる気づき)を活用します。「他の人の意見を聞いて、どう感じましたか?」といった質問で、集団の中での感情の共有プロセスを観察できます。 - 感情分析(表情/声/生体反応)
広告視聴中の表情分析(FaceReader等)、音声解析、GSR(皮膚電気反応)、視線計測などの手法があります。学術研究では、自動表情コーディング(AFC)が自己報告の感情評価や広告好感度を「有意に」予測したことが報告されていますが、効果量は指標ごとに異なります(参考:Tim A. Höfling , Georg W. Alpers 「Automatic facial coding predicts self-report of emotion advertisement and brand effects elicited by video commercials」|2023|N=219、AFC→emotion/ad likeability有意予測、効果量差あり)。
感情分析を実施する際は、必ず事前に同意を取得し、データの匿名化と適切な保管を徹底してください。国内では統一的なガイドラインが不足しているため、APPI(個人情報保護法)等の法規適合確認と専門家への事前協議が必須です。
3-3 デジタル分析
デジタルチャネルでの感情マーケティング効果は、各種ツールで詳細に追跡できます。
- Google Analytics 4(GA4)
行動フロー(どのページからどのページへ遷移したか)、イベント追跡(動画再生、スクロール、フォーム送信など)を設定し、ユーザーの感情的な「旅」を可視化します。 - ヒートマップ
ページ内のどこに注目が集まったか(注意)、どこで興味を持ったか(滞在時間)、どこで離脱したか(離脱率)を視覚的に把握します。感情訴求コンテンツが実際に読まれているかを確認できます。 - ソーシャルリスニング
Statusbrewなどのツールで、SNS上でのメンション量、センチメント(ポジティブ/ネガティブ/ニュートラル)、共起語(どんな言葉と一緒に語られているか)を分析します。
例えば、Statusbrewのソーシャルリスニング(Premium)プランは¥35,000〜と記載されていますが、用途に応じて価格が分かれるため、詳細は公式サイトで確認してください(参考:Statusbrew Insights「【2026年最新版】 Topソーシャルメディアリスニングツール6選!注目の機能やデメリットを解説」|2026|ソーシャルリスニングPremium ¥35,000〜)。 - A/Bテスト
感情訴求別のコピー、ビジュアル、動画の長さなどを変えてA/Bテストを実施し、どのパターンが最もエンゲージメントやCVRを高めるかを検証します。
3-4 統合分析
因果の特定
「相関関係」と「因果関係」を混同しないことが重要です。例えば、「好感度が高い人ほど購買率が高い」という相関があっても、それが「好感度向上→購買」という因果を示すとは限りません(逆因果や第三の変数の可能性もある)。
因果を特定するには、以下の手法が有効です:
- ランダム化比較試験(RCT):広告接触群と非接触群をランダムに分ける
- インクリメンタリティテスト:Google Conversion Liftなどの手法で、広告が実際に「増分」をもたらしたかを検証(参考:JD Ohlinger, Nik Nedyalkov「Incrementality testing: The key to unlocking profitable growth in a changing industry」|2026|incremental ROAS=(増分収益÷メディア支出))
- メディアミックスモデリング(MMM):広告費、季節性、競合状況などのマクロ要因から統計的に売上寄与を推定
アトリビューションの限界と補完
ラストタッチアトリビューション(最後に接触した広告に100%帰属)では、感情施策の寄与を過小評価する恐れがあります。MMM(メディアミックスモデリング)や実験を併用し、チャネル横断での貢献度を公正に評価しましょう(参考:デジタル逆引き時点[TikTok Edition]「MMM(メディアミックスモデリング)とは?「LTAの23倍」の成果を証明し、広告予算の最適解を導く分析手法【2026年版】」|2026|MMMはLTAの限界を補完)。
ROI計算
ROIの基本式は「(利益額-投資額)÷ 投資額 × 100」です。感情マーケティングのROI算出では、増分売上(施策がなかった場合と比較した売上増加分)を正確に算定することが重要です。
コスト内訳の標準化も必須です。制作費(企画・撮影・編集)・媒体費(広告出稿費)・人件費(社内工数)を明確に計上しましょう。
具体的な計算例として、Connectyのシミュレーションでは「広告費50万、制作20万、人件10万(投資合計80万)、売上400万、平均利益率30%→利益120万→ROI 50%」というケースが示されています(参考:Connecty.「【徹底解説】マーケティングROIとは?計算方法からWeb戦略での改善ポイントまで」|2026|シミュレーション例:ROI 50%)。
次の戦略への接続
ブランドマネジメントの評価理論では、「評価は次の戦略のため」という視点が強調されています。測定結果を意思決定に接続し、配分の最適化、クリエイティブの改善、価格以外の価値訴求の強化につなげることが重要です。
第4章:効果測定の実践事例
4-1 事例1:感動CMの効果測定
ある企業が、感動的なストーリーを描いた60秒のCMを展開した事例を考えてみましょう(編集部作成のモデルケース)。
追う指標:
- Engagement:視聴完了率
- Memory:広告想起率
- Perception:好感度
- Action:Webサイト来訪、問い合わせ
代表的な結果例(編集部モデル):
- 視聴完了率:業界平均の1.5倍
- 広告想起率:35%(業界平均20%程度)
- 好感度:施策前より+15ポイント
- 問い合わせ:前年同期比180%
施策→結果→学び→改善の流れ:
- 施策:感動ストーリーを60秒で展開
- 結果:視聴完了率が高く、最後まで見てもらえた
- 学び:ストーリーの「起承転結」が明確だったため、離脱が少なかった
- 改善(次回の仮説):15秒版も制作し、SNSでの拡散を狙う
このように、各指標を「施策→結果→学び→次の一手」という流れで整理することで、PDCAが回しやすくなります。
4-2 事例2:感情的SNSキャンペーン
あるブランドが、ユーザーの感動体験を投稿してもらうUGCキャンペーンを実施した事例です(編集部モデルケース)。
追う指標:
- Engagement:エンゲージ率(いいね・コメント・シェア)
- Perception:センチメント(ポジティブ/ネガティブの割合)
- Transformation:UGC件数
- Connection(の前段):フォロワー純増数
代表的な結果例(編集部モデル):
- エンゲージ率:12%(業界平均3〜5%を大きく上回る)
- センチメント:ポジティブ85%、ネガティブ2%、ニュートラル13%
- UGC:5,000件(目標3,000件を超過達成)
- フォロワー純増:+20,000
施策→結果→学び→改善:
- 施策:感動体験をハッシュタグ付きで投稿してもらうキャンペーン
- 結果:予想以上のUGCが集まり、エンゲージ率も高水準
- 学び:投稿のハードルを下げ、簡単なテンプレートを用意したことが奏功
- 改善:次回はUGCをリポストし、さらなる拡散を狙う
SNSでの感情マーケティング活用については、「『いいね』を売上に変える!SNS感情マーケティング戦略」で詳しく解説しています。
注意:実企業名の使用は、一般公開された一次情報に限定します。匿名化事例では、属性(業種・規模)と施策要点のみを記載し、企業が特定されないよう配慮してください。
第5章:効果測定を改善し続けるPDCAサイクルと実践ツール

5-1 Plan(計画)
効果測定を成功させる第一歩は、明確な「計画」です。
- 目標感情の明文化
まず、どんな感情を喚起したいのかを具体的に定義します。例えば、Joy(喜び)・Relief(安心)・Pride(誇り)・Nostalgia(懐かしさ)など、ターゲットとする感情を明確にしましょう。 - EMPACTからKPI選定
目標感情に応じて、EMPACTの6領域から優先的に追うKPIを選びます。例えば、短期施策ならE(Engagement)とA(Action)を重視し、長期的なブランド構築ならC(Connection)とT(Transformation)を重視します。 - 計測粒度とベンチマーク
KPIを「週次」「月次」「四半期」のどの粒度で追うかを決めます。また、過去データや業界平均をベンチマークとして設定し、「どこまで改善すれば成功か」を明確にします。
5-2 Do(実行)
計画に基づいて施策を実行し、同時に計測体制を整えます。
- トラッキング設計
GA4やGoogle Tag ManagerでUTMパラメータやカスタムイベントを設定し、どの流入元・どの施策が成果につながったかを追跡できるようにします。また、ユーザーからの同意取得(Cookie同意など)も忘れずに実施してください。 - データ辞書の作成
「エンゲージ率」「好感度」など、KPI名の定義を統一した「データ辞書」を作成し、チーム全員が同じ定義で議論できるようにしましょう。 - 変更履歴の記録
クリエイティブの差し替え・配信設定の変更・予算の増減など、すべての変更を日付とともに記録します。これにより、成果の変動要因を後から分析できます。
5-3 Check(測定)
実行後、定期的に結果を測定し、乖離を分析します。
- 乖離分析
目標とのギャップ(目標対比)を確認し、季節性や外部要因(競合の大型キャンペーン、社会的イベント)を考慮して補正します。例えば、12月はクリスマス商戦で自然と売上が伸びるため、前年同月比での評価が適切です。 - 分解分析
KPIをチャネル別・クリエイティブ別・セグメント別に分解し、どこにボトルネックがあるかを特定します。例えば、「Instagram広告は好評だが、Facebook広告は不調」といった違いを可視化します。
5-4 Act(改善)
測定結果を踏まえて、次のアクションを決定します。
- 学びの標準化
「仮説→結果→示唆→次アクション」の4項目を必ずセットで記録し、ナレッジとして蓄積します。これにより、過去の失敗を繰り返さず、成功パターンを横展開できます。 - 学びの波及
ブランドマネジメントの評価理論のIMC(統合マーケティングコミュニケーション)の考え方に沿い、一つのチャネルで得た学びを他のチャネルにも波及させます。例えば、「感動ストーリーがInstagramで好評」なら、同じアプローチをYouTube広告やメールマガジンでも試してみるのです。 - 継続図式:Plan → Do → Check → Act → Plan …
PDCAは1回で終わりではありません。Actで得た学びを次のPlanに反映し、螺旋状に改善を積み重ねていくことで、感情マーケティングの精度が高まっていきます。
5-5 実践ツールキットで今日から始める
感情マーケティングの効果測定を今日から始めるための、実践的なツールをまとめました。ぜひ、自社の状況に合わせてご活用ください。
EMPACT KPI簡易診断シート
あなたの感情マーケティング測定レベルは?以下の各項目について、自社で測定できているかチェックしてみましょう。(はい/いいえ/部分的に)
- E: Engagement(関与)
- 動画コンテンツの視聴完了率を追跡している
- SNS投稿ごとのエンゲージメント率(質を含む)を分析している
- M: Memory(記憶・想起)
- 広告キャンペーン後に広告想起率を調査している
- 定期的にブランドの純粋想起率を観測している
- P: Perception(認識・印象)
- ブランドの好感度・信頼度を定量的に測定している
- ターゲットがブランドに抱く感情形容詞を定期的に把握している
- A: Action(行動)
- 感情訴求コンテンツのCTR・CVRをトラッキングしている
- 感情施策が直接的な問い合わせ数や来店数に与える影響を追跡している
- C: Connection(絆・ロイヤルティ)
- NPS(Net Promoter Score)を定期的に計測し、その理由も分析している
- リピート率やLTV(顧客生涯価値)を感情施策と関連付けて評価している
- T: Transformation(変容)
- 口コミ件数やUGC(ユーザー生成コンテンツ)の質・量を追跡している
- 感情施策が価格感応度(価格以外の価値)の低下に寄与しているかを定性的に把握している
<診断結果>
- チェックが10個以上: 測定体制は良好です。統合分析に進み、さらに深掘りしましょう。
- チェックが5〜9個: 測定基盤はありますが、まだ穴があります。本記事の第2章を参考に不足KPIを補いましょう。
- チェックが4個以下: まずは測定の第一歩から。GA4でのAction(行動)測定など、始めやすいところから着手し、少しずつステップアップしましょう。
EMPACT KPI設計シート
EMPACTフレームワークに基づき、自社の感情マーケティングKPIを設計するためのシートです。各項目を具体的に記入してみましょう。
| EMPACT領域 | 測定KPI(指標名) | 具体的な測定方法/ツール | 目標値(ベンチマーク) | 測定頻度 | 担当者 |
|---|---|---|---|---|---|
| Engagement | 視聴完了率 | YouTube Analytics | 70% | 週次 | 〇〇部 |
| SNSエンゲージ率 | 各SNS管理画面 | 5% | 週次 | 〇〇部 | |
| Memory | 広告想起率 | 事後アンケート | 30% | 月次 | 〇〇部 |
| 純粋想起率 | ブランドトラッキング調査 | 15% | 四半期 | 〇〇部 | |
| Perception | 好感度 | 顧客アンケート(5段階) | 80%(「好感」以上の割合) | 四半期 | 〇〇部 |
| 感情形容詞ポジティブ率 | 自由記述分析 | ポジティブ80%以上 | 月次 | 〇〇部 | |
| Action | CVR(問い合わせ) | GA4、CRM | 3% | 週次 | 〇〇部 |
| 来店数 | POSデータ、Web予約数 | 前年比120% | 月次 | 〇〇部 | |
| Connection | NPS | NPS調査(0-10点) | 30点以上 | 半年ごと | 〇〇部 |
| LTV | CRMデータ、MAツール | 平均10%増 | 年次 | 〇〇部 | |
| Transformation | UGC件数 | ソーシャルリスニングツール | 100件/月 | 月次 | 〇〇部 |
| 紹介プログラム利用率 | CRMデータ | 5% | 半年ごと | 〇〇部 |
ダッシュボード項目リスト(雛形)
感情マーケティングの効果測定ダッシュボードを構築するための項目リストです。データソースと可視化方法を考慮して、カスタマイズしてください。
- ダッシュボード名: 感情マーケティング効果測定ダッシュボード
- 期間設定: 月次、四半期、年間(選択可能)
- 主要KPIサマリー:
- 総合エンゲージメントスコア(各SNSエンゲージ率の平均、サイト滞在時間等から算出)
- ブランド想起率(前回比)
- 好感度スコア(前回比)
- コンバージョン率(感情訴求経由)
- NPS(前回比)
- UGC件数(トレンド)
- 感情マーケティングROI(集計期間の平均)
- EMPACT領域別詳細:
- Engagement:
- 視聴完了率(動画別、期間別)
- SNSエンゲージ率(投稿別、チャネル別)
- ページ滞在時間(コンテンツ別)
- スクロール深度(ページ別)
- リアクション種別割合(いいね、悲しい、面白いなど)
- Memory:
- 広告想起率(キャンペーン別、ターゲット別)
- 純粋想起率(カテゴリ別)
- メッセージ想起率(キーワード含有率)
- Perception:
- 好感度・信頼度(セグメント別、時系列)
- 感情形容詞クラウド(ポジティブ/ネガティブ)
- ブランドパーソナリティ一致度(属性別)
- Action:
- CTR、CVR(クリエイティブ別、チャネル別)
- 問い合わせ数、資料請求数(感情訴求経由)
- Webサイト訪問数、リピート訪問率
- Connection:
- NPS(属性別、コメント分析)
- リピート率、継続利用率
- LTV(顧客セグメント別)
- Transformation:
- 紹介プログラム利用件数
- UGCコンテンツ分析(ポジティブ性、話題性)
- 視聴完了率(動画別、期間別)
- 口コミ件数、メンション数(チャネル別、センチメント分析
- Engagement:
- ROI・因果分析:
- 感情マーケティングROI(キャンペーン別、チャネル別)
- インクリメンタリティテスト結果(増分売上、増分収益)
- メディアミックスモデリング(感情施策の売上貢献度)
まとめ:小さく素早く回し、成果を出す
感情マーケティングの効果測定は、決して「感覚」や「勘」に頼るものではありません。短期(施策)×長期(ブランド)、定量×定性、チャネル横断の視点で「EMPACT」を運用すれば、感情は測定できます。そして、その測定結果を必ず意思決定(予算配分、クリエイティブ改善、価値訴求の最適化)に結びつけてください。
19年間、WEBマーケティングの現場で数値による説明責任を果たし続けてきた経験から言えるのは、「測れないものは改善できない」という原則は、感情マーケティングにも当てはまるということです。EMPACTフレームワークとPDCAサイクルを活用し、感情マーケティングを「投資に値する戦略」に昇華させましょう。
今日から始める3ステップ
- 今日:現行のKPIをEMPACT分類で棚卸しし、不足している領域を特定する
- 今週:不足KPIの取得方法と調査設計を決定(質問票のドラフト作成)
- 今月:ダッシュボードβ版を稼働させ、A/Bテストを1本回して仮説検証を開始
関連記事で理解を深める
- 理論と全体像 → なぜ響かない?感情マーケティング完全ガイド|5原則・5ステップで成果を最大化する戦略
- 戦略設計 → なぜ顧客は離れる?感情マーケティング戦略で「断絶体験」をなくす【3つの柱とFEEL】
- ロイヤルティ強化 → 感情マーケティングとロイヤルティ(記事No.63)については近日公開予定です。
- SNSでの実装 → 「いいね」を売上に変える!SNS感情マーケティング戦略【2025年版】プロが教える共感と拡散の法則
- ストーリー測定 → ブランドストーリーの効果測定(記事No.45)については、別テーマ「ブランドストーリーテリング」の記事群で解説します。
FAQ
Q1:感情は数値化できないと言われます。どう説明すべきですか?
A:「感情そのものを数値化する」のではなく、「感情がもたらした結果を数値化する」という考え方が重要です。例えば、好感度は5段階評価で数値化できますし、エンゲージ率や想起率も定量的に測定できます。また、A/Bテストで感情訴求の有無による差分を検証すれば、因果関係も立証できます。経営層には、「感情→行動→成果」という連鎖を示し、ROIまで説明できれば納得してもらえるでしょう。
Q2:少ないサンプルでも有効な測定手段はありますか?
A:はい、あります。大規模調査が難しい場合は、以下の手法が有効です:①既存顧客への購入後アンケート(少数でも深い洞察が得られる)、②SNSでのソーシャルリスニング(無料ツールでも基本的な分析は可能)、③GA4での行動ログ分析(サンプル数は関係なし)、④1対1インタビュー(5〜10名でも十分)。少ないサンプルでも、複数の手法を組み合わせることで、信頼性を高めることができます。
Q3:長期効果の追跡はどの周期が妥当ですか?
A:短期施策(キャンペーン)は「週次〜月次」、長期的なブランド構築は「四半期〜年次」が妥当です。ただし、業種や施策内容によって異なります。例えば、ECサイトなら週次でも十分ですが、B2Bの大型商材なら半年〜1年単位での追跡が適切です。重要なのは、短期と長期の両方を並行して追うことです。短期で「施策の即効性」を確認しつつ、長期で「ブランド資産の蓄積」を測定するバランスが理想的です。
